意地悪王子とお姫様


咲貴君がいきなり、ああいう風になったから授業は受けていた。


けど、あたしはまともに受けることができない。



「朝の見た、あれ!?」

「見た見た~!なんなのまじ!」

「どういう関係なわけ?」



嫌でも聞こえる周りの声。

せめて小声で話してくれ…。


後ろを振り向いたら、バリバリのギャルからガンつけられるし。


もう、ほっといてよ~。



今日は、朝から咲貴君に振り回されてひかると啓と一言も喋っていない。


まあ、喋るって言っても怒るだけかも…。


啓と喋ったら、咲貴君が怒っちゃうし…。


思わずため息をついた。



そして、疲れすぎたので寝ることにした。