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咲貴君は、こんなに格好いい。

非がない整った顔、王子様スマイルなんて極上に格好いい。


そう、イケメンなのだ。



「もう、やめよっか」


「…なにが?」



いつもの放課後。

咲貴君があたしを抱きしめて言った。



「禁断の恋ってやつ?」


「………へ?」


やっ…やめる?

すぐに目の前が霞んできた、あたし。



「…また、すぐ泣く…。俺は、こそこそするのが嫌になったわけ」


―――わかる?


「…わかんないよ」


なんだか悲しくなって、ぎゅっと抱きつくと咲貴君は嬉しそうに笑う。



「…俺、あいつ嫌いになった」


「…誰…?」


もー、意味分かんないよー…。