意地悪王子とお姫様



あっという間にリボンがほどけてしまう。



「俺からぬけだせなくなればいいのに」


そう言って、あたしの首筋に顔をうずめる。


「……やぁっ…」


もうとっくの昔にあたしは咲貴君の虜。



「雨芽、俺のこと好き?」


「…んっ…ゃ…」


ブラウスの中に手をすべりこませて、あたしの体全てを撫でていく。



「答えてよ雨芽?」



「…好きっ」


あたしが答えると咲貴君は、嬉しそうに笑った。


「…んんっ!」


激しいキスがふりそそぐ。


「雨芽は、俺だけのもの」


「……んっ…」


唇がゆっくり離れた。



「俺だけを見とけよ?」


そう言って、咲貴君は王子様のような笑顔を浮かべて首を傾げた。