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「ねえ、誰なの?お願い、教えてっ!」


「そんな俺に聞かれても…」


巧君は、困った顔をする。




――好きな奴ができた


咲貴君、確かにそう言ったもん。



つい、あたしだと思い込んでしまったけど…あの後言われたんだ。


『自惚れすぎも、注意しろよ?』


酷くない!!?



「一番の友達とか、自分でほざいてたくせにーっ!!」


あたしが大声で叫ぶ。


「なんだよ、そんな怒んなくてもいーじゃんかっ!!」


巧君も負けじと叫ぶ。



「役立たず役立たず役立たずー!!」


「雨芽、うるせーよ」



むっ…。


あたしの横で寝ていた咲貴君が機嫌悪そうに言う。