意地悪王子とお姫様



女の子が出て行くと、私を見た。



「なに?お前もヤる?」


平然とこんな言葉を吐く、コイツは何者?


「誰がヤるか」


私が睨みつけて言った。


こっちは、嫌なもん見せられてせいぜいしてんだっつの。


「可愛げない上にノリも悪いな」


馬鹿にしたように笑う。


「うっさい。あんたとヤるぐらいなら、死んだ方がまし」


「言ってくれんじゃん?」


「……わっ!」


腕を物凄い力で引っ張られて、資料に倒れ込んでしまった。



「俺、ひねくれた奴とか生意気な奴が一番嫌い。

だからって、さっきの粕みてぇな女が好きなんじゃねーよ?」


ヤっておいて、よく粕とか言えるもんだ。


「まあ、簡単に言えば」



――ぐちゃぐちゃにしたくなるような奴?