「お前、苛々させんなぁ?」 黒木が私の顎を掴む。 「なに?触んないで」 「…りんごみたいな顔してる」 「赤くないし」 赤いって言っても、怒りで赤いんだっつの。 私が苛立った顔をしていると、黒木が離れた。 「あ、俺帰んねーと」 平然としたように言う。 「は?」 そして、さよならも言わずに校舎内に入って行った。 いやいや…、なんなのあいつ? 自己中にも程があんだろっ!!! その日、私の苛々がおさまることはなかった。 問題は、その次の日だ。