あたしはゆっくり歩き続ける。

「僕ね、今セーターが欲しいんだ」

どこからだろう。

声が聞こえる。

声が聞こえる。

ぱっと横の家を見てみた。

楽しそうに話す男の子・・・

あの子だ。

「僕ねえ。サンタさんにセーターを頼むんだ」

「私はねえ。お兄ちゃんと色違いのセーター」

男の子の妹が笑いながら言う。

お母さんはニコニコとしながら言う。

「いい子にしていたら、きっと届けてくれるよ」

「本当?楽しみだなあ」

「私も楽しみ!!!」

あたしは笑顔になった・・・