先生と目が合った。
先生は、驚いて目を見開いてる。学校にいる時に見れなかった素の顔だ。

私は声も出ず、隣のサキを見た。サキは涼しい顔をしてる。何で驚かないの? 知ってたの?

「先生お久しぶり。元気だった? この人が私の彼氏」なんて平然と彼氏紹介までしてる。

彼氏さんの「取りあえず始めよっか」の声でバーベキューが始まった。

私はまだ訳が分からず、ただ放心状態だった。

簡単な自己紹介が済み、火を準備する者、下ごしらえをする者と分かれて作業が始まった。

私は放心状態のまま、サキと野菜を切っていた。サキの彼氏さんと、そのお友達の方と4人での作業だ。

先生は火の準備をしてる。私は涙が出そうなのをこらえていた。