「あぁ。 だから…その……。 別にお前の事いらないって言いたいんじゃなくて…。」 少し照れたように頭をガシガシかきながらさっきの言葉のフォローをしてくるようとしているみたいだ。 『…自由に好きな事してもいいって事だろ?』 ニッと笑うと、親父も意地悪く笑って頷いた。 「社長なんかより楽しい社員の仕事は沢山あるぞ。」 ポン、と頭を大きな手で撫でると部屋を出て行った。 きっとお袋と心亜に言われて来たんだろう。 それでも親父の言葉は嬉しかった。