バイトに行く途中、横断歩道で青信号になるのを待ってると、かわいいおばあちゃんが荷物をドサッと3つ下ろした。




「ふぅ〜よっこらしょっと。
  ああ重い。あいたたた」


おばあちゃんは、腰を曲げてトントンしている。


おばあちゃん、腰痛そう・・・・・・

あたしは携帯を開いて、時間を確認した。



よしっ・・・まだ時間ある。


自転車から降りて、後ろからおばあちゃんに話しかけた。



「あの〜、よかったらその荷物、
 あたしの自転車で
      運びましょうか?」




「おや、まぁ、ご親切に。
     いいのかねぇ・・・?」




「どーぞ、どーぞ。
 おばあちゃんも
 乗せれたらいいんだけどね♪」




「ありがとねぇ〜♪」
おばあちゃんは満面の笑みを浮かべた。




ん・・・?

あれ・・・?この・・・・・・・・




行き交う自動車が停まり、青信号になった。




「あっ青だ!
 おばあちゃん行きましょっ♪」




荷物の一つを急いでカゴに載せ、残りの二つは左右のハンドルに一つずつかけ、ゆっくりとおばあちゃんの歩幅に合わせ、自転車を押しながら歩いた。





何軒も立ち並ぶ家の前を通り過ぎ、その先の路地を入ると、おばあちゃんちがあった。




玄関にはかわいい猫の置物があった。



おばあちゃんらしいなぁ・・・


「まぁ、まぁ、助かったよぉ。
 上がってお茶でもどうだい?」




「あっ、でも・・・」




「今は誰もいないし、
 遠慮はいらないよぉ」




「じゃあ、ちょっとだけ
   お邪魔しま〜す♪」