「ねぇ、おまえ誕生日いつ?」

那抖はあたしの部屋の床にあぐらをかき、絶対に那抖が見てもわからないティーン向けファッション雑誌をめくりながら聞いた。


「12月18日だけど・・・」


「もうすぐじゃん!」


「だぁねぇ」


「なんで早く言わないんだよ!」


「自分で言うことじゃないし、それにあんまり行事とかこだわらないもん」


「おまえ変わってんなぁ。欲しい物ないのか?」


「欲しい物ぉ・・・?」



  『あなたが欲しい』



なんてベタなことを考えてみたけど、言うのはやめた。



「んっとねぇ・・・車」


「免許取ってから言いなさい」


「じゃあ、スクーター」


「それは危ないからやめときなさい。
ってか、あんた原付き免許もないでしょうが」


「う〜ん・・・
那抖がくれるならなんでもうれしいよ?」


「おまえぇぇぇっ!」


「なっ何よ・・・?」


「かわいいこと言うなぁっ!
もう、なんでも買ってやる!」



ふふふ。
作戦成功・・・



「だからさぁ、くっるっま♪」


「却下!!」