「えっ……?大虎君の彼女?」


「そう。俺の彼女」


「で、でも……大虎君なら、あたしなんかじゃなくてもっと可愛くてスタイルがいい彼女ができるんじゃ……――」


「それじゃ、ダメなんだ。俺、優華ちゃんが好きだから」


自分でも驚くほどスムーズに、そんな言葉が口をつく。


でも、その言葉に嘘や偽りはなくて。



「俺、こんなに人のこと好きになったの、初めてだから」


テーブルの上の優華ちゃんの手が小刻みに震えている。


俺はその手にそっと自分の手を重ね合わせた。