「ていうか、ここで何してるの?寒いでしょ?」 肩にいくらか積もった雪を手で払うと、優華ちゃんは「ありがとうございます」と頭を下げた。 「実は彼氏に……あの雑誌をもう一度買ってきてって頼まれちゃって」 「あぁ。あのエロ本?」 「……はい。だけど、あたし……なかなか買う勇気が出なくて」 困ったように笑う優華ちゃん。 俺は不思議になって思わず聞き返した。