龍心と杉崎君の間で何があったのかは分からない。 龍心は何度聞いても教えてくれようとはしなかったから。 だけど、教えてもらえなくてもいい。 ただ、二人の楽しそうな姿を見ていると心がポカポカと温かくなるから。 「飲み物持ってくる」 「うん」 龍心が部屋を出ていき、あたしと杉崎君は二人っきりになった。 「最近、龍心とどう?うまくいってる?」 「あ、うん。順調だよ」 「そっか。ちょっと、残念」 杉崎君はチビの頭を撫でながらクスッと笑う。