「……あたし帰る!!後輩にバカにされる彼氏なんていらないし!!」 すると、そばで龍心と早坂先輩のやりとりを聞いていた彼女が、膨れっ面で勢いよく立ちあがった。 「おい!ちょっと待てって!!」 「早く追い掛ければ?あんな彼女でもあんたの大切な女なんだろうし?」 クスクスっと笑う龍心に何も言い返すことが出来ず、先輩はきびすを返して彼女の後を追い掛けていった。 「バカな奴ら。ほら、食おうぜ?」 あたしが呆然としていると、龍心は何事もなかったかのように手に持っていたおにぎりを頬張った。