今まで目で追うのが精一杯だったし、自分をアピールしたことなんてなかった。 カッコいい早坂先輩には彼女がいると思っていたし、大人っぽい先輩の理想は年上の大人な女の人だと勝手に決めつけていた。 でも、先輩は年下好きで彼女なし。 あたしにもチャンスがあるかも! 高校にも入ったしそろそろ彼氏が欲しい。 「そうだよ〜!頑張りな!!」 「うん!!頑張ってみる!!!」 あたしは小林が隣で聞き耳を立てていることなどすっかり忘れ、キャッキャと瑞穂と盛り上がった。