―――龍心サイド―――


「チビ、うちで飼うことにしたから」


「本当か!?」


学校に着き、携帯を弄っていた大虎に近付き声をかける。 


「なんか、色々ありがとな……?」


チビの飼い主が決まり安心したのか大虎は表情を緩めた。


「別に。暇な日あったら、俺んち来いよ。チビもお前に会いたいんじゃね?」


「あぁ。あのさ、明菜ちゃんとは……」


「もう仲直りした」


「……そっか。よかった……」


満面の笑みを浮かべると、大虎は俺に薄っぺらい二枚の紙を手渡した。