今日は龍心に家庭教師をしてもらう日。


毎週、月曜と水曜はあたしと龍心だけの時間。


未だにうちに家庭教師に来る時はカツラを付けてあの伊達メガネをしてくる。


『うちの親、龍心の今の姿見ても何とも思わないよ?わざわざ変装して来ることないって』


何度説得しても、龍心は首を縦に振ろうとはしなかった。


『でも人間見た目じゃん?今の姿見せて明菜の家庭教師できなくなったら嫌だから』


龍心は口癖のようにいつもそう言っていた。