「何で明菜なんだよ」


去っていく大虎から目を反らして、明菜のいる方向に目を向ける。


「マジで~!?アハハハハ!!!」


クラスメイト達と楽しそうに話しながら、時折満面の笑みを浮かべる明菜。


大虎にとられてたまるか。


大虎にも他の男にも絶対に渡さない。


俺はグッと唇を噛んで立ち上がると、明菜の元へ向かった。