Marvelous mercenary-マーヴェラス・マーセナリィ-

「ふむ」

 青年は男たちと二人を交互に見やりつつ状況を把握するべく、しばらく沈黙していたがふいに小さく唸ると、

「どうやら、こちらに付いた方がよさそうだ」

「何?」

 今まで黙っていたかと思えば、何を言うんだこいつはとアレウスは目を丸くした。

「お前は左の二人を、私は残りの三人」

 助けてくれるというのか?

 こいつ一人が加わったからとてこちらは二人、目の前には五人だ。

 ミレア様をお護りせねばならない手前、どう考えてもこっちが不利な状況に、こいつは勝つ算段でもあるのか。

 警察を呼んでもらったところで、到着するまで持ちこたえられるとは到底、思えない。こいつの強さは解らないが、俺一人に比べれば多少はましか。

「あまり深く考えるな」

 青年は思考を巡らせているアレウスを一瞥して薄く笑い、構える事もなく体勢(たいせい)を低くすると目の前の男に駆け寄った。