Marvelous mercenary-マーヴェラス・マーセナリィ-

「ベリル、あの」

 呼ばれて振り向く。目が合うと、ミレアは照れくさくなり下を向いた。

「あの、ですね」

「どうした」

 まずい。凄く言いにくいけど、このまま待たせると、返ってわたしがさらに言いにくくなる。

「あの、わたし。あなたと離れたくありません」

 突然の告白に、アレウスは声も出ず目を丸くした。

「何故だ」

 解らないのか、このうすら馬鹿。アレウスは無言でベリルを睨みつける。

「だって、わたし。あなたのこと──」

 そこでようやく、そういう事かとベリルも気がついた。少女は返事を待っているのか、そわそわしている。

 その様子にベリルは目を細め、

「死なない相手を好きになるのは、不幸だよ」

 ミレアは抑揚も無く紡がれた言葉に驚き、衝撃を受けつつも目を逸らさなかった。

「そんなことはありません」

 その言葉は声にならず、遠のく背中に心臓が縮む。