Marvelous mercenary-マーヴェラス・マーセナリィ-

 キリアが何を言いたいのか解っている。それでも、認める訳にはいかない。詭弁(きべん)であるかもしれないと、淡い期待が過ぎる。

「それがどうした」

「あっれえ? またとぼけるんだ」

 慎重に言葉を選ぶベリルに、いたずらっ子のごとき笑みを浮かべる。

「ここまで言ってとぼけても意味が無いことは、解ってるんじゃないの?」

 鋭いエメラルドの瞳に複雑な色を見つけた優越感に低く続けた。

「偶然の産物が、えらく出来の良いものになったもんだよな」

 自分でもそう思うだろ?

「No.6666(フォーシクス)。俗称キメラ」

「──っ」

 ベリルはとうとう、このときが来たのかと震える手を押さえた。

 覚悟がなかった訳じゃない。それでも現実を目の前にすれば、想像していた衝撃など可愛いものであったと実感する。