「ん~!いい音出すよね~アイツら!」
満足げに頷いて暁の音楽に聴き入っているのは、海斗だ。
そして相変わらずその膝に。
『ふむ。なかなかいいにゃ、気に入ったにゃ』
まだいるし!ぶっさん!!
「ね、ぶっさん。次は私たちの出番だからしっかり聴いててよ!」
歌夜がぶっさんの背中をなでなでしながら話しかける。
「ていうかぶっさん、あんた耳イカれたりしないの?猫って耳いいんだろ?」
珪甫が心配顔。
『わしゃ大丈夫にゃ!なんせスーパーにゃんこにゃ!!』
得意気にヒゲをピクピク動かすぶっさんと、そこに集まる3人をやや遠巻きにしているのは紅志だった。
「なんで……オマエら猫と話せるわけ?」