二人が袋を開けた瞬間……。





ポフッ!!





「え?煙?!」


彩都が袋を覗き込んでみるが、中身がない。


どういうこと?と思ったのも束の間。


「なんか……すっげ、眠……い」


フラフラと体をよろけさせる彩都に、かろうじてまだ立っていられるショウがその体を支えた。
鋭い目がマキをとらえる。


「てめ……っ、いったい何をしやがっ……くそ、だめ……」


ショウもやがて堪えきれなくなって、二人してへなへなとその場にしゃがみこみ、地面に倒れる……寸前。


「っと!怪我されたら困る!」


と、マキは素早く二人の体を支えた。
そしてそのままショウと彩都の体を軽々と持ち上げる。


「軽っ!!なんだコイツら?なに食ったらこんなに軽くなるんだ?」


酒と煙草です……?


てかマキちゃん、怪力?!


「さて、急ぐか。またアトミヤに小言を言われたらかなわんからな」


そう言って軽く走り出したマキ。
はたから見たら、二人のイケメンを抱えて走るサンタクロース……怪し過ぎるよ、マキちゃん……せめて袋に入れて背負ってよ。


それも違うか。