某カフェで向かい合ってカフェオレとブレンドコーヒーを飲んでいた歌夜と紅志。
通路を挟んだ隣のテーブルの男子高生が気になっていた。
「ね、ね、紅志。隣の二人なんか普通の友達って感じじゃないよね?」
歌夜が小声で紅志に告げれば、コーヒーを飲んでいた彼はチラッとその二人に視線をやってから歌夜に答えた。
「そうか?ただの高校生に見えるけ……え?」
フリーズする紅志。
その視線の先には、もちろんケーキを颯人に食べさせてる螢の姿。
あーん、て。あーん、てしてるんですけど!?なんかあそこだけフローラルな感じだけど?!
なんて動揺していたら。
「って恥ずかしいわっっ!!」
頬を赤く染めて大きな声をだした颯人。
……うわー注目の的だ、ありゃ。
「な、なんかやっぱりアヤシい雰囲気じゃない?」
「だな……」
今度は歌夜の言葉に頷いてしまった紅志である。