「え……いや、今から俺たち知り合いのライブを観に行くところだったから」
「あ、もしかしてキミも行くところだった?そういえばアイツらのライブ、ゴスロリの格好で来るファンもいるよなー」
ライがレンの服を上から下までチェックしながら言えば。
「なぁーんだ、だったらわざわざ迎えにくるまでもなかったかな」
クスクスと笑い声がした。
え?
タキとライが首を傾げてレンの伏せた顔を覗き込もうとした、その瞬間。
「ごめんね、お兄さんたち。ちょーっと眠ってて」
チクン!!
「ホゲッ!?」
「んなっ?!」
ライとタキの間抜けな声が、漫画喫茶の入り口で響き渡りましたとさ……。
アーメン。
って、死んでないし!!!
「さて、マキちゃんの方は上手くいってるかな」



