「え?可愛いでしょ?」
「この無表情なとこがなんとも言えないですよね」
「そうそう、話しかけてもスルー、ってのがね。ツンデレなんだよねー」
どこにデレが……?
二人で盛り上がり始めてしまったのを横目に、アキトとナオヤはコソコソと内緒話。
「なんか、ハルちゃんはやっぱり不思議な感覚の持ち主みたいだね」
「あぁ、っていうかあの東條って人もちょっと要注意っぽいな」
「なんか言いました?」
ハルタがピクリ、と振り向いた。
「「いえ!!なんにもございません!」」
そんなこんなで、イグアナ話が一段落ついて。
すると東條が思い出したように、腕の時計を確認して叫んだ。
「うわっ!!やばい!!そろそろだ!」
「へ?何が?」
ナオヤがびっくりして問えば、東條は携帯電話を取り出し、なにやら電話をかけ始めた。