「で。誰、歌夜のこと狙ってんの」
珪甫はじろりとハイジを睨み付けた。
歌夜と紅志がこじれるのを一番嫌っているのは珪甫。だから厄介なことは歌夜にたどり着く前に断ち切りたいのが彼の本音だ。
「ひぃ~!こえぇなぁオマエ。もしかして珪甫も歌夜ちゃんのことお気に入り?」
にや~っ、とやらしい笑みを浮かべたハイジの頬に、珪甫が持つドラムスティックが容赦なく突き刺さります!!
「痛い!痛いっす、珪甫さんっ!!」
「俺が歌夜を好き?!やめてくれ恐ろしい。だいたい岡崎さん相手に俺が勝てるわけないし」
「い、いひゃい。マジ突き抜けそうだから……やめへ……」
ハイジ、ピンチ。
ほっぺに穴が!!
開くわけは、ない。
珪甫はスティックをおろして、もう一度ハイジに問い掛けた。
「で?誰?」