「うわ~!美味そう!!」
満面の笑みで目の前に置かれたストロベリーチョコレートケーキを見つめる螢の顔は、まるで女子高生だ。
「螢……やっぱりオマエ、性格変わったな…」
頬杖をついたまま、自分のカフェラテをスプーンでかき混ぜる颯人は苦笑いだ。
ま、可愛いからなんでもいいや。なんてにっこり笑う颯人こそ大分柔らかくなったのではあるが。
「んまっ!!美味いよこれ!颯人も一口、あ~ん!」
「ん」
条件反射というやつだろうか、思わず口を開いてしまった颯人。甘いケーキが口に投入された瞬間、ハッと我に返った。
「って恥ずかしいわっっ!!」
と、その瞬間。
ツッコんだ彼の声に驚いた店内の客たちの視線が彼らに集まったのは言うまでもなく……。あは。