「え?!もしかしてショウ、にゃんこの声わかんないの?」
「は?猫の声なんて……にゃーにゃー言ってんだろ」
ショウは首を傾げて海斗が抱き上げているぶっさんに目をやる。
『ほらにゃ、わしの言葉は純粋な心の奴にしかわからないんにゃ!』
じゃ何かい?ショウは汚れているとでも?
『そうにゃ、コヤツは汚れた大人の世界に片足突っ込んじょる!……て今わしは誰に答えたんにゃ?』
しかしこのぶっさんの声も、ショウにはにゃーにゃーとしきりに鳴き声をあげる猫にしか見えない。
「ショウ~、ホントに聞こえないの?コイツめっちゃ喋ってるのにー」
海斗はしょんぼりと肩を落としてぶっさんの背中を撫でる。
『おお!そこ気持ちいいにゃ!』
ゴロゴロゴロゴロ……。
って喉鳴らしとる場合か!?さっさと進行しなさいよ!
と、言うわけで時間を少し早送り。