仕方なく螢の後を追って、颯人はそのカフェへと入って行った。
その一方、螢はちゃっかり紅志たちの隣のテーブルをキープ。さすがである。
「颯人、早く早く!!」
恥ずかしいなぁ、と思いつつも逆らえない颯人は螢の向かいに腰を下ろし、そっと話し掛けた。
「で?どうやって切り出すんだよ?」
「どうしよう……考えてなかった」
「おい……」
結構考えなしな螢だったりする。
「とりあえず……ケーキ注文しよ!ね!」
「なんでケーキ……」
「だぁって今日クリスマスじゃん。ケーキ食べたい」
ぷくっと頬を膨らませる螢の顔を見ながら、颯人は思った。
コイツ、いつからこんな性格になった……?
小説ですから。ね。