さて葵と登はといいますと。


「あぁ~、なんかお隣さんアツアツなんだね、まだ頬が熱いや」


林檎みたいなほっぺを手のひらで押さえながら、登は横を歩く葵の顔をチラッと盗み見た。


いつか僕も葵さんと一緒に……。


「くはーっっ!!」


「なっ!?なに、どうしたの?」


突然叫んだ登に、葵は飛び退いた。


急になに?!頭イカレたか?!


「ご、ごめんなさい!思わず僕と葵さんのこと想像しちゃって」


葵さんのタキシード姿かっこいいだろうなぁ~。


え?!まさか登くん、あんた結婚式まで女装で通す気かい!?


「ちょ、登。今どんな想像した?!」


なんかすっごく嫌な予感がするんですけど?!


葵はジロリ、と彼のニヤケ顔を睨んだのだった。
鋭い!