さて、ところ変わってここは宇宙空間。青い地球がビー玉くらいの大きさに見えるあたり。
え?適当すぎる?
まあまあお気になさらず。
そんな宇宙空間に浮いているのは漆黒に輝くスペースシャトル。
名前をブラック・ビューティー、通称「BB」という。
その漆黒の機体が向かうのはもちろん地球──。
「ね~ぇ!マキちゃん!マキちゃんっ!」
BBの機内、甲高く呼び掛けられたマキちゃん、もとい、マキ・シュウトは作業していた手元を止めて後ろを振り返った。
「お……おまえっ!なんて格好してるんだ!?」
一見強面のマキは、その整った顔を驚きの色に染めて叫んだ。
その視線の先に立っているのは一般男子よりも幾分小柄な、これまたアイドルにでもなれそうな容姿のアトミヤ・レンである。
「どう?この変装、完璧だと思わない?」
「いや……なんとも……やりすぎじゃないのか?いくらなんでもそれは作者様に怒られるだろ……」
こいつ、自分がどんだけ人の目を引くかわかってるのか?
マキは呆れ顔でアトミヤの頭からつま先までを今一度見直した。