暗転したステージに、人影が見えて、オーディエンスは歓声を上げた。
一体誰がゲストなのかと、ワクワクした様子で暗闇に目を凝らす。
そんな中、フロアの出入り口からするりと忍び込む人影。
「おい、こんなとこで見物していていいのか?」
「だーいじょうぶ。今日はもう仕事ないし。せっかくだから自分たちの仕事の結果見ていきたいでしょ、マキちゃん」
そう。そらねずみの二人である。
しかもアトミヤレンは先程ライとタキを攫った時と同じく、ゴスロリ衣装のまま。
だって気に入っちゃったんだもん。とは本人談。
仕方ないなぁ、と溜め息を吐きながらもマキは苦笑していた。
「クリスマスだし、まぁいいか」
そう彼が呟いた瞬間、ステージの照明が一気に明るくなった。
一瞬その眩しさに、目が眩む。
やがてそれがだいぶ和らいだ頃、やっとメンバーの姿が見えるようになって……。
「な、なんだあれ?」
「ぶっ!!なにあれ、最高!!」
唖然とするマキと、噴き出したレンである。