ふぅっ、とけーちゃんがため息をつく。

もしかして、呆れられちゃった…?



「嫌いになんかならないよ」



そう言ってけーちゃんは、いつもの優しい手でゆあの頭を撫でる。



「……ゆあね、けーちゃんがシンと付き合えばって言ったことが、寂しかったの」



だって…

だって…



「ゆあが大好きなのは、けーちゃんなんだもん」



…言っちゃった。

気付いたかな、けーちゃん。



「うん、ありがとう」



けーちゃんがゆあをギュッてする。

両手をおっきく広げて、包むみたいに。

ゆあの手はどこにやったらいいのかわからなくて、けーちゃんの胸の前で固まってた。



「あー…本当は、誰にも渡したくないよ」



けーちゃんがボソッと喋る。



「こんなかわいい妹」