「なんかね、けーちゃんがケーキ食べよって言ったんだけどね、そこが家だったの」
「あー、てことは飽きたんじゃね?」
「えー!!!」
「こらこらデタラメを言うなお前は」
けーちゃん…!
いつの間にか後ろにはケーキと紅茶ののったお盆を持ったけーちゃんがいた。
「じゃ、お邪魔しまーす」
「おい俺の部屋かよ」
けーちゃんはシンの部屋に入ると、お盆をテーブルの上に置いて座った。
「ほら、ゆあもおいで
あ、シンもケーキ食う?」
「…いらねぇ」
「だよなー」
ゆあもすぐそばのクッションの上に座った。
目の前には甘いかおりのする紅茶と、聞いた通りのイチゴたっぷりのケーキ。
「はい、ゆあの分」
「ありがとっ」
おいしそう…!
「これ、おばさんが作ったの?」
「まさか、俺だよ」
え…けーちゃんが!?
「えー!すごぉい!!!」
けーちゃん、お菓子つくれるんだぁ!
「いただきまーす!」
食べるのがもったいないけど、おいしそうなケーキ目の前にしてガマンするのはもっともったいないから
豪快にぱくっとケーキを口に入れた。
「っ…おいしーい!!!!!」
「ほんとかぁ?」
「うん!ゆあ至上最高!!!」
「ははっ、よかった」
おいしいよ、けーちゃん!
大好きな人が作ったイチゴのケーキは、今までで一番おいしいよ!!