年上の先生

やはり子供は、
諦める事になった。

確かに少しは期待を、
していたけど、
抗がん剤治療を行なうのと、
彼女の体力が心配。

まだ若い静に、
現実を受け入れる事が、
出来るだろうかと、
俺は悩んでしまった。

静と一緒に暮らせる、
そして結婚も出来た。

本当はそれだけで、
十分なはずなのに人間は、
欲深い。

子供と言う現実を、
俺は受け入れる事をした
筈だった。

彼女さえ生きてくれれば、
俺はいいのに、
先生に言われた言葉を
受け入れる事が出来ない
俺がいた。

俺はその日、
静の病室に入る事が
出来なく家に帰った。