入学式が終わり、
家に戻っても先生の
事ばかりだった。

2年前先生に抱かれて、
忘れる事は、
1度も無かった。

けど鏡に映る自分の
姿に涙が出てくる。

胸の傷は残っている。
先生でも、
こんな傷を見て、
拒絶するだろう。

「先生・・・
好きだよ・・・・。」

「俺もだよ。」

私は驚いて後を振り向くと、
先生が立っていた。

私は体を隠そうとしたら、
先生が後から抱きしめた。

「ドアが開いていたから、
勝手に入ってきた。

どうして2年前、
俺の前から消えたんだ?」

「だって先生に頼る事は
出来ないよ。

先生の奥さんと同じ
病気になった時、
先生は同じ思いをして、
悲しむ顔を見たくない。

そして先生の心の中に、
奥さんが生きていると、
ずっと思っていた。」

私は涙を堪えながら、
先生に話した。