ユキノカケラ

「早よ行かへん?」


「あ、うん。」


後ろを向くと優が立っていた。


…緊張する。


とりあえず、花火が始まるまで一緒に夜店を廻ることにした。


「あ!!あれ可愛い!」


私が指差したものは射的の景品である、猫のマスコットだった。


――いくらやっても当たらない。
てか、かすってすらない!


私がイラついてるときに、そのマスコットが倒れた。


「あー!!何でそっちが倒れんだよ!!」


倒したのは隣でやっていた優だった。