幼なじみセンチメートル

それからエモンと遊ぶのが日課になっていったある日。


イノリと2人だけでエモンに会いに行った時だった。



段ボールの中で丸まったまま、ピクリとも動かないエモンがそこにはいた。



「イノリ、エモンねんねしてるよ。静かだね」



さわさわとエモンの毛を撫でてあげた。


でもエモンは起きてくれない。



「うー、起きてよ、エモン。遊ぼうよ〜」

「…違う。違うよ、キヨ」

「何が違うの?」

「寝てるんじゃない。死んじゃったんだよ」



死んじゃった?


死んじゃったって何?



「死んじゃうってどういう事?」

「もう、目を覚まさないって事」



イノリは無知な私に死について教えてくれた。




もう二度と醒める事のない世界は

どんな世界なのだろう。




恐い?暗い?寂しい?悲しい?


どこに行くの?
誰といるの?
何をしてるの?



それとも全てが無になって何も感じなくなるの?



死んじゃったら、そこで終わりなの?





「…いつか…イノリも死んじゃうの?私も、カゼもカンナもケンもっ…お母さんもお父さんもお姉ちゃんも…死んじゃうの?」


「うん。いつかはな」


「やだぁぁあ!!イノリ死んじゃうのやだぁぁ!!イノリだけは嫌だよっ!やだっ…やだぁ……いやぁぁぁ!!!!」




恐いと思った。


イノリがいなくなること
イノリの隣にいられなくなること



それが恐いと初めて思った。