幼なじみセンチメートル

「イノリいないと…寂しいよ」

「分かってんなら行くなよ。俺がいない所で泣かれたって泣き止ませに行けねぇだろ、バカ」



優しく笑うイノリにキュッと抱きついた。


イノリも躊躇する事なく、ギュッと抱きしめ返してくれる。




手を繋いだり
額にキスされたり
2人で休日を過ごしたり
抱きしめ合ったり



わざわざ恋人にならなくても、恋人みたいな事は簡単に出来る。



それに甘んじて本当の気持ちを口にしないままでいるのだろう。




でもね


『好き』って言って欲しいよ。

特別なただ1人になりたいよ。

唇と唇でキスがしたいよ。

裸で抱き合いたいよ。




だから“わざわざ”でも恋人になりたいんだよ。




「そういや…イノリの将来の夢は何?」

「誰かさんが泣き虫じゃなくなること」



真面目に聞いてるのに…。



「お前は?保育士か?」


「私は……」





“イの付く人のお嫁さん”





物心ついてから

それ以外は、何も夢が見れない。