Boys Kissシリーズ・『ワンコとのキス』

「でもっ、今はいい…。キスもさせてくれなくなったら、オレ死んじゃう…」

いっそのこと、死ねば?って言いたかったが…。

目の前に迫るアイツの真剣な表情に、何も言えなくなってた。

後頭部にかかるアイツの熱い手、そして唇。

ただ触れるだけの、幼いキスはずっと変わらない。

唇を離した後の、真っ赤なアイツの顔も…。

「…やっぱり好きだよぉ」

情けない声を出し、俺に抱きついてくる。

「別にキライとは言ってないだろう?」

「そうだけどぉ」

見えない耳と尻尾がパタパタと動いているようだ。

ああ…やっぱり、ワンコだなコイツは。

「まっ、もうしばらく待てば?」