recollectionⅡ‐遠い音‐




しばらくすると、
舞台上の演技が終わり
アナウンスが入った。

それは、以前の

クラスメイトの声で

懐かしくてたまらなかった。


「休憩だってさ怜佳。展示、校内にあるけど見に行く?」


「いやウチわからないし…」

戸惑う彼女に、そうだねと言う。

「じゃあ、見に行こうか」

生徒たちは体育館から出ている。
展示を見に行くのだろう。

「わかちゃん、みんな行っちゃうよ」

「ゆっくり行こうよ」

椅子に座りながら
そんな様子を見て立ち上がる。

違うセーラー服は、
この会場の中で目立つ。