「蒼ちゃん。検温の時間です。今日の調子はどう?」 顔なじみの看護士が聞いてきた。 私は何も答えず体温計を受け取る。 昨日と今日で大きな差があるわけない。 だって私の病気がよくなることは絶対ない。 生まれてからずっとここに居る。 ピピピッ 「36.8度 大丈夫ね。」 そう言って部屋から出て行く。