恋するキモチ

「戻った」

10時を少し回ったところで、三井と成田が一週間ぶりに捜査一課へと戻ってきた。

「あ、お帰りなさい!」

京子はぱぁっと明るい顔になる。


昨日あんなことがあったけど。
もう、成田さんが見れたからどうでもいいや!
洋司なんてもう知らないし。


パタパタと駆け寄る京子。
その京子に、成田はほら、と紙袋を渡してきた。
不思議そうに首を傾げていると、成田は土産だ、と言って京子の頭をポンポンと撫でた。

「あ、ありがとうございます!」

中を確認すると、そこには広島銘菓のもみじ饅頭の箱が入っていた。

「お、もみじですか。いいですねー」

山下がひょいっと覗き込んできて言う。
京子ははい、と頷いた。

「お茶、入れてきますね!」

そう言って、京子はパタパタと部屋を出て言った。