「わりっ、ちょっと教室に帰って来るから。」 「あ、はい。」 パタンッ 「ふぅ…。」 こんな時に限って、部長いねぇし。 「あのぅ…櫻井先輩。」 後ろに振り返ると、見覚えのない女子が立っていた。 「俺?」 「はい…。」 かなり小さな女の子だった。 髪は、薄茶色で天然パーマなのか、フワフワとなっていた。 目元が、何処となく花梨に似て、大きくてクリクリとしていた。