「じゃあ、大島さんの席は……」


先生が、周りを見渡した。


「じゃあ、桜井君の隣ね?
桜井君、手を上げて?」


「あ、はっ…はい。」


僕は、震える手を上げた。


大島さんが、僕の方に向かって歩いて来る…。



ドキドキ……。



ますます、早まる鼓動。


「大島です。宜しくお願いします。」


僕を見て、ニコリと柔らかく笑った。