アイツとコイツは許嫁。



学校が近づくにつれて俺らと同じ制服を着ている奴らが増えてきた。


・・・のはいいんだけど。


「・・・琥珀、俺らさ、なんか注目あびてねえ?」


さっきから道行く生徒たちが全員、必ずと言っていいほど俺達をじろじろ見てくる。


視線が痛いっす。


「さあ、気のせいでは?」


・・・軽いな。


つーか、絶対気のせいじゃねえから!


・・・親子で歩いてるからか?


まあ俺は違うんだけど。


・・・琥珀の知名度が高いのか?


うーん、ありえる。


・・・俺に見とれてんの?


ってアホ!ナルシストかっつーの。


多少の疑問を抱きつつも学校に到着した。