そして、僕を哀れむ様な顔を見せた。

『本当の事を教えてやろうか?』

「な…に?」

『お前の父は私だ。そして…』

ゴブリンは少し間を空け、そしてまた口を開いた。

『母親を殺したのは、お前だよ。シオン。』

「…!!」

(母さんを殺したのは…僕?)

そんな筈は無い。
それとも、僕の記憶がおかしいのか?

僕の父さんがコイツで、母さんは僕が殺した?

「…嘘だ。」

ゴブリンの顔を睨み付けたが、ゴブリンの表情は真剣そのものだった。