『…て、起きて!』

頭の中に鳴り響く声に、僕は目を覚ました。

視点の合わない目を開けると、黄色く大きい目が心配そうにこちらを見ている。

『また、あの夢を見ていたのね。』


「………頭の中を覗くのは止めてって、僕言ったよね?」

小さなハンモックの中で、伸びをしながら、声の主に話し掛ける。

『ごめんなさい。でも、凄くうなされていたし…それに、そこから落ちたら、私には助けられない。森の中では、羽が木に当たって傷付いてしまうわ。』